鉄と鋼

鉄は私たちの生活に欠かせない存在となっていて、身の回りも鉄製品がたくさんあります。

鉄製品は大きく2種類に分けると、鉄瓶のような鋳物(いもの)と、包丁やナイフなどの鋼(はがね)があります。

加熱して溶かした金属を鋳型に流し込み成形した製品の総称が鋳物で、大部分は鋳鉄から生産されますが、アルミニウムなどの鋳物製品もあります。

鋳物の鉄はもろく欠けやすいイメージですが、鋼は弾力性があり粘り強い印象です。

どちらも鉄からつくられているのに性質が異なっているのは、鋳鉄と鋼の含んでいる炭素の量が違うことによります。

鉄の原料となる鉄鉱石は鉄の元素と酸素が結びついた酸化鉄であり、この酸化鉄から酸素を取り除いて鉄をつくるときに還元剤としてコークスなどの炭素が使用されます。

そのため、鉄鉱石から取り出された鉄は炭素を多量に含んでいるのです。

鉄が炭素を多く含むので、硬くてもろい性質があり鋳物には使われますが、建築材料などには使われません。

そこで、今度は炭素を除くという工程をおこない、その結果つくられるのが鋼です。

鋳鉄と鋼は炭素の含有量により区分され、炭素含有量が2.0パーセント以下だと鋼となり、2.0~3.6パーセントが鋳鉄とされています。